ヤドカリ熊さん、里親になる?

foster adopt 里親 里子 養護 フォスター 一時保護 自立支援

説明するって、とっても大切で、難しい🤔

学生時代から社会的養護に関心があり、最近(?)夫婦で研修をうけ、令和になってめでたく養育里親に認定されました。

実子とともに家庭養育に携わる中で感じることを、徒然なるまま(つまり気まぐれ)に綴っていきたいと思います。


f:id:yadokari-kumasan:20210703082920j:image

 

約1ヶ月の間お預かりしていたお子さんを、先週お見送りしました。

まだ幼いので記憶に残ることは無さそうですが、「元気に育つんだぞ!」と言葉を掛けて、送り出しました(食いしん坊さんは、赤ちゃんせんべいに夢中でしたが(^o^;))

もともと期間が定まっていた委託(ちょい延び)ですが、我が家から小さい台風がいなくなったあとは、いつものごとくみんな少し調子が狂います。

生活パターンは大きく変わらないのですが、短期であれ(だからこそ?)、家族が一人増えるというのは大きな変化なんだなと感じます。

着の身着のままで来たので、◯ちゃん本舗や西◯屋、ベビ◯ラス等を巡って、必要なものは大人買いでした。我が家への委託は、突発的&短期の場合が多いのですが、たぶん大半の方はそんなことはないのだと思います(長期の委託、待ってますよ、担当さん(笑))

「イロイロ揃えるのは結構な出費では?」と'ママ友'やご近所さんから聞かれたりしますが、「その分はちゃんと手当てとして後日支給されますから、ダイジョブなんです。」と答えています。'後日がいつなのかは担当さんのさじ加減'なことまでは、言ってませんが(笑)

身近なコミュニティのなかで興味を持ってくれるかたが少し増え、中には研修を受け始めた方もいらっしゃいます。

 

里親(特に養育里親)が増えるには、里親が自分自身の活動を分かりやすく周りに説明できるかどうかも大切なのかな、と感じます。

圧倒的な里親不足。。。


f:id:yadokari-kumasan:20210328161401j:image

 

気がつけば新年、気がつけば年度末、そしてまもなく新年度ですね。

 

2020年度はコロナ禍の影響もあってか、短期ニーズがとても高かったように感じました。

 

新型コロナウイルスによる社会不安に加えて、施設側の集団感染への警戒心の高さから、「施設に来る前に少し様子を見てほしい」という性格の委託もあったようです(気持ちはわかりますが、里親家庭ならコロナかかっても被害範囲が少ない?、、、訳ではないので複雑ですね。仕事してますから😅)

 

細部について触れることはできませんが、我が家には2桁の委託があり、1年間の半分は実子+委託児童という賑やかな状況でした。児相の方曰く、「あり得ない委託ペース」だったそうです。こちらとしてはやりたいからやっているので、いつでもウェルカムです(強いて言えば、夜ちゃんと寝てくれる子がありがたいですね💤😭💤)

 

短い間ですし幼い子ばかりなので記憶にもたぶん残らないんだろうなと思いますが、我が家で過ごした日々が人生に少しでもプラスになってくれたらなと思います。

 

ところで、突発的かつ短期で乳幼児を受け入れOKな里親さんは少ないようで、我が家には長期の打診が全く来る気配がありません。

 

「我が家に長期委託する→無理の効く短期の委託先が無くなる→行政として困る」という全体最適のためのロジックはわかりますが、「それは子供一人一人の最善の利益や我が家の希望等の基本的なマッチングの要素とは関係無いのでは。。。」とも感じ、モヤモヤしてしまいます。

 

そうです。困っている子供の数にたいして、養育里親が少ないのが問題ですね(困っている子供が発生することが根本的な問題ですが、それを言っても仕方がないですしね。不可抗力と感じることも多いですし)

 

里親制度については少しずつ認知度は上がってきているかとは思いますが、不妊の方が特別/普通養子縁組したり、余裕のある方が成人まで受託したりという偏ったイメージがまだまだ強いようです(当然そのニーズはありますが)。しかし、数日~数ヶ月単位の短期の委託へのニーズは非常に高い(里親が全く足りていない)のが現状です。

 

子育てが落ち着いた、社会人として落ち着いてきて社会貢献したい、子供が好きだ等、動機は人それぞれだと思います。ひとりでも多くの方が制度に興味をもって、出きれば参画していだければなと思います。

 

引き続きよろしくお願いします。

新年のご挨拶と社会的養護に関する所感


f:id:yadokari-kumasan:20210101120050j:image

 

明けましておめでとうございます🌅

 

昨年はコロナ禍の影響もあり、虐待通報の増加や一時保護件数の増加が全般に見られたようです。もともと潜在的に虐待リスクがあったご家庭において、コロナ禍がそれを顕在化させてしまったのではないかと感じています。

 

我が家でも、春の緊急事態宣言以降、1年で9件の委託をいただきました。短期間で家庭復帰するお子さんが大半ですが、そのまま施設に移る子供も皆無ではありません。

 

里親をしていると、昔のような「縁組して自分の子供として一生涯育てる実の親」のような形よりも、「家庭復帰を念頭に置いた一時的(日~年)な育ての親」としてのニーズが高まっているのを感じます。

 

大切なのは、「どっちがいいのか?という二項対立的な論争」ではなく、「子供によって異なるニーズに対応できるように選択肢を準備」することだと、強く感じます。

 

もちろん、虐待なんかなくなってみんなが笑顔で安心して自分の家で過ごせるのが一番ですが、そうなることまでの道のりが長いことも残念ながら事実。

 

今年も、家族と共に微力ながら子供達の育ちのお手伝いができればと思います。

 

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

                                                        2021年元旦

制度への誤解は教科書の影響も?


f:id:yadokari-kumasan:20201129082543j:image
今朝の新聞で、懐かしい名前を目にした。それは、「ルロイ修道士

 

彼は、中学校の国語の教科書に採用されている作品「握手」の登場人物ですが、作者(井上ひさし)の描写から、「教科書最強キャラ」なる2つ名も持っているようです。

 

正直、詳しい内容は忘れてしまいましたが、登場人物の名前を目にしただけで、「あっ、懐かしい」と思い出すほどですから、心の奥底にしっかりと残るような印象的なお話だったのかと思います。

 

ざっくり要約すると、「児童養護施設の子供達と園長のルロイ修道士のやりとりから、さまざまな心境の変化などを学ぶ」、といったところです(相当はしょりました。詳しい内容は、中3の教科書で📚️)

 

ここではっとしたのが、義務教育中に触れる読み物の中で、社会的養護に関する読み物が他にあったかな?と言う点です。

 

それも、知識獲得メインの教科(社会等)ではなく、内容や心情に対する考察を行うような科目(国語、道徳など)の中で。

 

。。。もともと勉強熱心でもなく、記憶力も人並み?の私には、すぐに思い当たるものがありません🤷‍♂️🤷

 

つまり私にとっては、義務教育中に「もし自分だったら」と自分事として考えたことのある社会的養護の世界は、「握手」に出てくる世界観だけなのです👀

 

それは、「困った子供が暮らすのは大規模な施設。そこで働く職員は宗教に関係があり、辛いことがあっても頑張れる常人離れしたタフガイで、普通の人間には務まらない。だから、紛争地かどこかにすんでいる特別恵まれない誰かの話で、戦争もない日本にはそんな子供はいなくて、そもそも自分達のような一般人とは関係ない世界の特別な人たちの話」というイメージ。どこかで聞いたことがあるような。。。

 

「社会的養護に対する理解が進まない、間違ったイメージを持たれている」といわれて久しいですが、制度への誤解の内容は、上のイメージと似通う部分も多いのではないでしょうか?

 

「握手」は印象に残る描写に優れ、それだけに考えることの多かったとても良い教材だと思います(作品には罪はない(笑))。

 

その一方で、みんなが触れる教科書が社会へ及ぼす影響は、意図しない分野への付随的なところも含めて、想像以上に大きいのではないかと感じた、日曜の朝でした。

 

 


f:id:yadokari-kumasan:20201129082919j:image

 

職場での出来事


f:id:yadokari-kumasan:20201029194639j:image


里親登録後、毎月のように一時保護委託を受けている我が家。

 

児相の職員と話す(訪問を受ける)機会も多く、それぞれ異なる子供子供の個性を発見して向き合うことにはなかなかのパワーも要りますが、家族で話し合いながら、育てのお手伝いをしています。

 

この前職場で、取り組について雑談をしていたら、「ちょっと話を聞かせて」と大先輩((( ;゚Д゚)))

 

話してみると、「実は俺も、関与してんだよ。自立支援でNPOの立ち上げなんかにも協力しているんだよ」と👀

 

職場で初めて見つけた関係者、なにか縁を感じてしまいました。

 

そういったご縁が繋がって、輪になって子供達を包んでいけたら良いですね💖

五ヶ月連続、五件。。。


f:id:yadokari-kumasan:20200920202807j:image

 

https://www.sankei.com/smp/life/news/200918/lif2009180061-s1.html

 

2020年度の児童相談所による一時保護の中で、虐待※を理由としたものが約6割だったとのことです。

 

虐待は理由の中では最多ですし、問題が表面化しやすいので目立ちます。しかし、逆に約4割はその他の理由(経済的、心身の健康等)を抱えてしまった家庭からの保護ということになります。

 

我が家はどうかというと、5ヶ月連続で5件(!)の一時保護(年齢層や背景などは伏せておきます)を受け入れました。

 

入所型の施設(一時保護所、児童養護施設乳児院など)は、元々抱えていたキャパシティ不足に加えて、コロナへの警戒心から受け入れに慎重になっている部分もあり、里親委託へのニーズが高いとのことです。

 

コロナによって、子供を取り巻く家庭環境だけでなく、社会保障環境も悪化してしまっているのだなと感じました。

 

子供は未来の光、しっかりと社会で支えて行きたいですね。

 

※虐待とは、肉体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクトを包括する言葉となります。夫婦喧嘩は犬も食わないといいますが、心理的虐待にカテゴライズされます。

雨の中の配達📬

半年を経て。。。

 

f:id:yadokari-kumasan:20200402054816j:image

 

2019年度の里親研修を修了し、過日、養育里親の認定をいただきました🌸

 

認証式は新型コロナウイルスの影響を受け中止となり、郵送で関係書類を受けとることになりました📪

 

「今日も来なかったね、認定証」などと話しつつ、夕飯を食べていたところ、「ピンポーン、郵便でっす!」の声🚪

 

雨のなか、若い兄ちゃん配送員が、ずぶ濡れになりながら届けてくれました☂️

 

雨のなか大変ですね、ありがとうございます(^人^)」と声をかけたところ、

いや、配送遅れてしまい、すみませんでした🙇‍♂️」との殊勝な答え。

 

新型コロナで、社会的養護をうける子供たちを取り巻く環境は、まさに嵐の中を航海するがごとく、目まぐるしく変化し、かつ厳しいものかと思います🌀

 

委託が始まれば、ずぶ濡れになるような思いをすることもあるかも知れません。嵐に揺さぶられることもあるかもしれません。

 

そんなときに遭難しないように、目的地を見据え、自分の立ち位置を冷静に把握し、その都度自分達の針路を柔軟に決めていきたいと思います。もちろん、笑顔を忘れずに😊

 

一緒に研修を受けた仲間達との連絡も、大切なツールです📲📩

 

嵐はやがて通過する。止まない雨はない。

 

目的地(経由地???)で、晴れ上がった空にかかる虹を見上げる、そんな日が来ることを願いつつ🌈